米Oracleは米国時間8月2日に,銀行向けソフトウエアを手がけるインドi-flex solutionsの株式の過半数を取得する計画を明らかにした。「銀行業界は,当社が注力している戦略的分野のひとつ。当社は,ERPにとどまらず,各種業界に特化した豊富な機能の提供を目指しており,i-flex社の買収は,銀行業界においてその実現を可能にする」(Oracle社)
Oracle社は,米Citigroup Venture Capital Internationalが保有するi-flex社の41%の株式を購入し,さらに20%を残りの株主から買い取る。1株あたり882.62ルピー(約20.28ドル)で公開買付を実施する。買収総額は約3億1600万ドルで,取引は2005年末までに完了する見通し。
i-flex社は,法人および個人向けバンキング,投資バンキング,資産管理,投資家サービスなどに向けたソフトウエアを,115カ国575銀行に提供している。ちなみにi-flex社の顧客の90%以上がOracle社の製品を導入しているという。
i-flex社の現経営陣が引き続き運営にあたり,製品開発,販売,マーケティング,サービスなどの活動をOracle社に対応させる。Oracle社社長のCharles Phillips氏がi-flex社取締役会に加わる。
「i-flex社は銀行業界で最注目の会社だ。銀行向けソフトウエア・ベンダーの中で,過去3年にわたり,年間の新規顧客数が最も多かった」(Oracle社CEOのLarry Ellison氏)
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