ソフトウェア知的財産管理を手がける米Black Duck Softwareは,オープンソース開発サイトのSourceForge.netと提携することを米国時間8月1日に明らかにした。提携は,ライセンス条件に準拠したソフトウエアの利用促進を狙ったもの。Black Duck社は,オープンソース・プロジェクトの包括的な情報源として同サイトの複製版を顧客に提供できるようになる。

 SourceForge.netが運営するオープンソース・プロジェクトは10万3000件を超え,同リソースを利用する登録ユーザー数も110万人を超えている。Black Duck社のソフトウエア知的財産を管理するシステム「protexIP」のユーザーは,複製されたSourceForge.netをつかってライセンスへの準拠管理が可能になる。

 protexIPシステムは,ソフトウエアの中に,オープンソースのソース・コードが含まれているかどうかを検索できる機能を備えており,発見した場合には,同ソフトウエアに関するライセンス条件を告知する。そのため,企業は知らずにオープンソースのコードを利用するのを防ぐことができる。今回の提携を通じ,protexIPはSourceForge.net上の最新のプロジェクト情報にも対応できるようになる。

 Black Duck社は6月,SourceForge.netを運営する米Open Source Technology Group(OSTG)の親会社である米VA Softwareと提携を発表していた。提携を通じて,protexIPはVA Software社のソフトウエア開発プロジェクト向けのコラボレーション・ツール「SourceForge Enterprise Edition(SFEE)」に統合されている。

◎関連記事
ソフトウェア知的財産管理の米Black Duckがオープンソース推進団体OSDLに参加
「GPL違反,米では内部からの指摘も」――米Black Duck Software CEO 兼社長 Douglas Levin氏
「Slashdot」のOSDN,情報ニーズの変化とオープンソース普及に合わせ「OSTG」に改称

発表資料へ