米連邦通信委員会(FCC)は,VoIP業者を対象とするVoIP Enhanced 911(E911)の執行に焦点を当てたタスク・フォースを結成した。FCCが米国時間7月25日に明らかにした。タスク・フォースは,FCCと公益事業委員会からのメンバーで構成される。

 同タスク・フォースは,5月に発効されたVoIP E911命令に関し,消費者が自分の権利などを理解するための教材を開発する。また,プロバイダの遵守を支援するとともに,最良事例データの取りまとめや共有に取り組む。

 FCCは,VoIPサービス・プロバイダに対してE911への対応を義務付ける命令を同年5月19日に発表している。VoIPプロバイダに対する命令の概要は以下の通り。

・すべての緊急通報(911番への電話)を発信者の地元にある緊急応答機関に接続すること

・緊急応答機関に発信者の電話番号,位置情報などを通知すること

・利用者に対して,E911機能とサービスの制限を知らせること

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