米Mozilla Foundationが,オープンソースWebブラウザ「Firefox 1.0.6」のリリース候補版を米国時間7月16日に公開した。7月13日に提供を開始した「Firefox 1.0.5」で施したAPI変更の影響で多くの拡張機能が動かなくなり,これに対処するためという。Mozilla FoundationのFTPサイト(Windows,Linux,Mac OS X)からダウンロードできる。
Mozilla Foundationは,「Firefox 1.0.5で実施したセキュリティ強化の影響で,Firefox 1.0.4以前に動作していた多くの拡張機能が動かなくなってしまった」と説明する。現在のところ,Firefox 1.0.5は米国英語版だけを提供している。ローカライズ版は用意しておらず,ローカライズ・チームは1.0.5に対する作業を予定していない。
ただし,ローカライズ担当者の多くはこの状況に不満を述べているという。「Mozilla Foundationから明確な情報提供がないことに対する苦情や,セキュリティ面のぜい弱性が放置された状態になることを懸念が多数寄せられている」(Mozilla Foundation)
またMozilla Foundationは,電子メール・クライアント「Mozilla Thunderbird 1.0.6」と,Webブラウザや電子メール・クライアントなどの機能を持つソフトウエア・スイート「Mozilla Application Suite 1.7.10」についてもリリース候補版の提供を開始した。Mozilla 1.7.9は欠番となる。ダウンロードサイトは以下の通り。
【Thunderbird 1.0.6】
・Windows
・Linux
・Mac OS X
【Mozilla 1.7.10】
・Windows
・Linux
・Mac OS X
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