米IBMとイスラエルのZend Technologiesは,IBM社のデータベース・アプリケーションとサービスをZend社のPHP向け環境を連携させるソリューション「Zend Core for IBM」の提供開始を米国時間7月12日に発表した。エンタプライズ級のPHP環境を提供し,PHPアプリケーションの開発と導入が容易になるという。
Zend Core for IBMは,IBM社の「DB2 Universal Database」とオープンソース団体Apache Software Foundation(ASF)のDerbyをベースとするデータベース「Cloudscape」をZend社のオープンソースPHP環境に統合したもの。
同ソリューションは,PHP 5.0がベースで,XMLとWebサービスをネイティブでサポートする。IBM社は,SOA(サービス指向アーキテクチャ)戦略の一環としても位置づけている。統合ソフトウエア・プラットフォーム「Zend Platform」やPHP開発環境「Zend Studio」といった既存の製品と相互運用性を持つとともに,同年中にリリースが予定される「Informix Dynamic Server v10」にも対応するようになる。
Zend Core for IBMは,IBM社が運営する開発者向けポータル「developerWorks」の開発者向けオンライン・リソースから無償でダウンロード可能。サポートとアップデートはZend社が提供する。DeveloperWorksでは,開発者のPHPに関連する技術向上を支援するために,初心者,中級者,上級者向けにおよそ30件の文献とチュートリアルも用意している。
同日,両社は,より高いレベルのデータベース統合フレームワークや将来的なPHPによるWebサービスの規格といったPHP技術の発展に向けて協調していくことも明らかにした。また, Zend社は,PHP開発者にエンタプライズ品質のアップデートとサポートを提供する包括的なサービスとサポート・システム「Zend Network」も発表している。
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