米国務省は,導入予定の新しい電子パスポートで米Entrustの電子署名チップを採用した。Entrust社が米国時間5月18日に明らかにしたもの。

 電子パスポートに組み込む同社のチップには,持ち主のバイオメトリクス情報や電子署名を保存する。チップ内の情報を検証することで,不法入国,詐欺,パスポートの偽造を防ぎやすくなるという。

 「前例のないこの取り組みは,米国の安全保障に多大なメリットをもたらす。同時に,米国への合法的な入国がスムーズに行えるようになる」(Entrust社会長兼社長兼CEOのBill Conner氏)

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,米国政府は新しいパスポートを2005年に導入する予定という。

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