米国土安全保障省(DHS)が,あらかじめ登録した旅行者のセキュリティ・チェックと入国審査を効率化するシステムをニューヨーク州ニューヨークシティのジョン・F・ケネディ国際空港(JFK空港)に導入すると,米国時間1月13日に発表した。

 JFK空港に到着した同システムの利用者は,専用端末を使って手続きする。機械読み取り可能なパスポートを端末に読ませ,指紋入力と写真撮影をすることで入国審査を行う。このシステムを利用すれば,特別検査の対象に選ばれない限り,通常の審査を受けずに済む。米国市民,永住権所有者,頻繁に米国を訪れる海外からの旅行者は,特定の条件を満たせば同システムに登録できる。

 JFK空港でのシステム導入は,数週間後に開始する。

 またDHSは,国際的な旅行者登録プログラムをオランダ政府と共同開発する計画も明らかにした。

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