米Silicon Graphics(SGI)は,米国防総省(DoD)にスーパー・コンピュータ「SGI Altix」を納入したことを米国時間4月25日に明らかにした。これにより,同省では航空機,武器システム,戦場シナリオなどをかつてない正確さでシミュレートできるようになるという。

 DoDと連邦技術サービス・グループは,プロセサを2048基搭載するSGI Altixを「Eagle」と名付け,オハイオ州のWright-Patterson空軍基地における航空システム・センター(ASC)のMajor Shared Resource Center(MSRC)に設置した。

 同基地では,Eagleにより武器システム設計の強化や,修正プログラムの高速化を図る。また,軍事シミュレーションの品質向上,テストや評価にも使われる予定。

 Eagleは,2048基のIntelの1.6GHz Itanium 2プロセサ,2Tバイトのメモリー,SGIのシステム相互接続ファブリック「NUMAlink」,128Tバイトのディスクで構成。メモリーは,全プロセサからアクセスできる。Linuxを搭載し,Intel C,C++,Fortranコンパイラに対応する。

 同社によれば,同システムはSGI社の製造施設で実施したベンチマーク・テストLINPACKで11.636テラFLOPSという演算速度を記録している。

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