米MontaVista Softwareは米国時間4月25日に,携帯電話向けOS「Mobilinux 4.0」を発表した。消費電力管理,ハード・リアルタイム・サポート,迅速な起動,軽量化など,「モバイルおよび無線向けの最適化を図った」(同社)。

 「携帯電話機の新しい機能やデータ・サービスを実現するソフトウエアは,古いリアルタイムOSの能力ではとうてい対応できない。MobilinuxはプロプライエタリなOSと異なり,拡張性に優れたプラットフォームであるため,モバイル事業者,携帯電話メーカーおよび開発者が,それぞれ差異化を図った機能および製品を開発できる」(MontaVista社エンジニアリング部門バイス・プレジデントのKevin Morgan氏)

 Mobilinux 4.0はLinuxカーネル2.6を採用。1秒以内で起動する。イベント・ブローカ機能(定義・発信・登録),高度なリアルタイム処理,動的に電力消費を調整するDPM(Dynamic Power Management)機能をサポートする。

 開発環境「MontaVista DevRocket」を強化し,ARM EABI,Eclipse 3.0.1やCDT 2.1,KDrive(TinyX)やGTK技術に対応するほか,デバイス管理ツール,高度システム測定ツール,統合GUIなどを備える。

 米メディアの報道(internetnews.com)によると,RFID,Bluetooth,SAMBAへのサポート機能も備えるという。

 Mobilinux 4.0は,2005年第2四半期中にリリースする。

 なお同社は2005年2月に携帯電話でのLinux採用を推進するためのプログラム「Mobilinux Open Framework」を発表している。同プログラムでは,Mobilinux向けにポーティングしたソフトウエア・ベンダーの各種コンポーネントから成る参照アーキテクチャなどを提供する。

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