米Adobe Systemsは米国時間3月31日に,国際新聞電気通信評議会(IPTC)およびIDEAlliance(International Digital Enterprise Alliance)と共同で取り組んでいたメタデータ仕様のスキーマ「IPTC Core Schema for XMP」を発表した。
Adobe社とIPTCは,IPTCメタデータの機能拡張について協力することを昨年6月に発表している。IPTC Core Schema for XMPは,メタデータの扱うためのXMLベースのプラットフォーム「Adobe Extensible Metadata Platform(XMP)」を利用する。
同スキーマは,情報の有効範囲を拡大し,データ・キャプチャのプロセスを合理化することで,メタデータのフレキシビリティとアクセシビリティを向上する。写真家および通信社は,IPTCメタデータ・スキーマを利用して,デジタル写真やスキャン画像内に,連絡先情報,キャプション,クレジット,場所,日時などの特性を埋め込むことが可能。この情報はコンテンツ管理システムでの読み取りが可能で,新聞社が記事に掲載したい写真の見直しや識別に利用できる。
Adobe社のデザイン/出版業務向けスイート製品「Adobe Creative Suite」に対応したIPTCメタデータのユーザー・インタフェース「カスタム・パネル」は,IPTCのWebサイトから入手可能。
Adobe社はさらに,AdsML(Advertising Mark-up Language)コンソーシアムおよびIDEAllianceと協調して,XMPを使用した広告ワークフローへの広告標準実装に取り組んでいることを明らかにした。
AdsMLは広告業界の電子商取引に関する国際基準。XMPの拡張性を利用して,AdsML対応情報をAdobe Creative Suiteで作成した広告ファイルに直接表示し,埋め込めるようにする。これにより,業界全体の電子広告に関するワークフローやプロセスが強化されるという。
ちなみに,XMPソフトウエア開発キット(SDK)は,Adobe社からオープンソース・ライセンスのもとで利用可能。同SDKとXMPに関する詳細は,同社のWebサイトに掲載している。
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