米IDCは米国時間3月7日,2004年におけるリレーショナル・データベース管理システム(RDBMS)の世界市場に関する調査結果(速報値)を発表した。それによると,同市場の売上高は前年比11.6%増の149億ドルに達した。これは,過去の停滞から市場が回復しつつあることを示しているものの,「前途はバラ色ではない」(IDC)。
IDC調査ディレクタのCarl Olofson氏は「全般的な傾向が順調であることは間違いない」と述べる。ただし,「過去1年間のドル安を考慮した場合,市場成長の度合いは薄まる」(同氏)
ベンダー別にみると,米Oracleがシェア41.3%で首位を獲得。第2位は米IBM(シェア30.6%),第3位は米Microsoft(同13.4%)だった。米Sybaseと,米NCRの一部門であるTeradata(ともに同3.1%)が第4位を分け合った。「これらのトップ5ベンダーは,前年から変わっていない」(IDC)
米メディアの報道(CNET News.com)によると,同市場は2001~2002年に約2%縮小したが,2003年と2004年は,ライセンスおよびサービス収入が増加している。
RDBMS市場の中規模分野はMicrosoft社が優勢で,同社は「SQL Server 2005」のリリース準備を進めているが,「今後はOracle社やIBM社が果敢に攻め込んでくるため,2005年の中規模分野は競争が激化するだろう」(IDC)。
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