米RealNetworksは,携帯端末メーカー向けに「RealAudio」,「RealVideo」に関してより柔軟になった新しいライセンシング体系を米国時間2月9日に発表した。また,メーカーが技術の相互運用性を検証するためのキット「Technology Compatibility Kit(TCK)」を提供することも明らかにしている。

 これまでRealNetworks社は,RealAudioとRealVideoのソフトウエア・ライセンスをひとつのパッケージとして提供してきた。新しいライセンス体系はより柔軟になり,コンポーネントごとにライセンスが提供されるようになる。

 メーカーは,メディア・プレーヤ・エンジン,オーディオ,ビデオ形式のサポート,ユーザー・インタフェースといったオプションからコンポーネントの選択することができる。また,新しいライセンス・オプションにより,RealAudioとRealVideoを複数形式のHelix DNA Clientメディア・エンジン,異なるメディア・プレーヤとの統合が可能になるという。

 同日提供が発表されたTCKは,携帯端末メーカーが「Helix Universal Mobile」プラットフォームを利用してマルチメディア機能をテストするのを支援するキット。TCK は,Helixコミュニティ向けにWWWサイトより無償で提供される。

 また,同社はフィンランドのNokia社との提携拡張するとともに,Nokia社がHelixコミュニティに参加することを同日発表した。提携拡張の一部として,Nokia社の新しい携帯端末は,RealNetworks社のメディア形式に対応するようになる。両社は「Helix DNA」クライアント・マルチメディア・エンジンを含むメディア技術の開発で協調する。

 「シームレスな相互運用性は,大衆市場向けモバイル・サービスの成功にとって不可欠である。柔軟なオーディオとビデオのライセンシング・オプションと新しいTCKにより,携帯端末メーカーは,世界的に導入されているHelix Universal Mobileプラットフォームと相互運用性を持つ端末の提供が可能になる」(RealNetworks社 Carrier and Systems Software担当副社長のAref Matin氏)

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