英Clearswiftは,2月14日のバレンタイン・デーに向けて,電子メールのセキュリティを強化するべきとの警告を,米国時間2月8日に発した。1年で最もポルノ関連のメールが多い時期である上,バレンタイン・デーに便乗してギフト/花,チョコレートを売り込もうとするスパム・メールや,フィッシングと呼ばれる詐欺行為が増加するという。

 スパム・メールやマルウエア(悪質なプログラム)の作成者は,人々がバレンタイン・デーに見知らぬ人から送られたメールに不用心になりやすいことを悪用して,Webリンクやファイルを添付したメールを送りつける。「オンライン・ショッピングを楽しむつもりが,とんだ被害に遭う可能性がある」(同社)

 バレンタイン・デーに向けて,電子カード,スクリーン・セーバー,ジョークなどが大量に出回るため,悪意のあるメールを見極めるのが難しいことも状況を悪化させる一因となっている。

 Clearswift社ThreatLab担当マネージャのPete Simpson氏は,「スパマーは,祭日やバレンタイン・デーといった特別な日を悪用する。とりわけバレンタイン・デーは,密かに思いを寄せるファンからのメールを装い,通常なら無視するメールを開封させる心理作戦にでる傾向がある」と説明する。

 同社は,「企業はこのようなセキュリティの脅威に関して社員の注意を促し,コンテンツ・セキュリティ・ソフトウエアを使って,電子メールおよびWeb利用のセキュリティ・ポリシーを適用すべき」と警告している。

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