ストリーミング・メディア技術の標準化団体であるInternet Streaming Media Alliance(ISMA)は,ストリーミング・メディアの配信や管理などに関する仕様「ISMA 2.0」の公開レビューを開始した。ISMAが米国時間1月11日に明らかにしたもの。仕様書はISMAのWebサイトからダウンロードできる。コメント受け付けの締め切りは2月15日。

 ISMA 2.0は,各種ストリーミング製品/サービス実現のための,エンド・ツー・エンドの標準ツール群をまとめた仕様。さまざまな音声/ビデオ圧縮技術を採用し,モバイル機器から高精細テレビ対応セットトップ・ボックスまでカバーする。

 具体的には,ビデオ用エンコーディング/デコーディング技術Advanced Video Coding(AVC,H.264およびMPEG-4 part 10として規格化),音声用エンコーディング/デコーディング技術High Efficiency Advanced Audio Coding(HE-AAC),リアルタイム・マルチメディア配信標準SDPおよびRTP/RTSP IP,マルチメディア・ファイル用ストレージ標準MP4に対応している。

 同仕様について,米EnvivioのYuval Fisher氏(同氏はISMA技術統合委員会のメンバーを務める)は「音声/ビデオ・コーデックのプロファイル/レベル選択作業を簡素化し,ネットワーク・プロトコルと信号処理の技術について複数の選択肢を提供する」と説明する。「マルチベンダー環境において,IPネットワーク上で音声/ビデオを確実に配信可能な相互接続性を確立する。同仕様に準拠すると,音質/画質,ネットワーク配信,ベンダー選択の面で,消費者によい結果をもたらすことができる」(同氏)

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