米MontaVista SoftwareとNECエレクトロニクスは,MontaVista社の組み込み型Linux「MontaVista Linux」に関して戦略的提携関係に入ったことを現地時間11月1日に発表した。両社は,MontaVista LinuxをNEC社のハードウエアに向けて最適化する。そのため,製造業者の開発期間の短縮化とコスト低減が加速されるという。また,提携を通じ,NEC社は,MontaVista Linuxを携帯電話やデジタル家電,カーナビ向けプラットフォームに採用する。
提携により,NEC社は,MontaVista LSP Certification Programに参加し,「MontaVista Linux Board Support Toolkit(BST)」を利用してMontaVista Linux Professional Edition向けの「Linux Support Package(LSP)」の開発を行なう。また,NEC社は,MontaVista Linuxの販売,技術サポート,エンジニアリング・サービスを提供する。
「MontaVista社の技術は,幅広い市場において開発者がプラットフォームにLinuxを採用することを促進している。NEC社と当社が協業することで,機器メーカーやシステム・メーカーは,両社がサポートする高品質で最適化されたMontaVista Linux実装のメリットを受けられるようになる。また,開発コストの低減,開発における効率と品質の大幅な向上が実現できるだろう」(MontaVista社 Strategic Operationsシニア・バイスプレシデントのKelly Herrell氏)
また,両社は,ARMプロセサといったマルチコア・プロセサ向けの統合開発環境(IDE)の共同開発についても話し合いを進めている。
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