米MontaVista Software社が現地時間11月5日に,ソニーが提供する新しいインターネット接続型PVR「CoCoon Channel Server」のオペレーティング・システムとして,同社の「MontaVista Linux Professional Edition 2.1」が採用されたことを発表した。

 「MontaVista Linux」は,高性能,リアルタイム性能,サービス信頼性を提供することにより,CoCoonのような高度な家電製品に要求される対話型機能をサポートする。クロス開発プラットフォームとして広く普及しており,組み込み設計の標準開発プラットフォームとして,消費者向け機器からハイアベイラビリティが要求される通信装置まで広範囲な組込みアプリケーション開発に対応する。

 「消費者家電市場は,現在スタンドアロン型の機器からLinuxの採用が増加しているネットーワーク接続されたインテリジェントな機器へと変革期にある。ソニーはパーソナル・ネットワーク機器であるCoCoonの製品ラインによって新しい世界を打ち出している。幅広いハードウエア・サポート,オープン性,優れたネットワーキング機能を提供するLinux製品で最先端の製品を支援できることを光栄に思う」(同社の日本セールス担当副社長の有馬仁志氏)。

 ちなみに,米調査会社のVDCによると,消費者家電市場は,Linuxの市場として最も急成長する分野であり,年間成長率49%で拡張して2006年までに製品出荷が1億4960万ドル規模に達するという。また,2006年までに消費者家電が組込みLinux市場にとって最大のセグメントになり,総売上高の3億4,600万ドルの43.2%を占めると予測している。

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