米EMC傘下の米VMwareは,企業向けデスクトップ管理とセキュリティ強化を目的とした新製品「VMware ACE」を米国時間9月20日に発表した。同製品により,ITデスクトップ管理者は,OS,企業アプリケーション,データを含む仮想マシンに企業のITポリシーを適用し,Assured Computing Environment(ACE)と呼ばれる孤立したパソコン環境の構築が可能になる。

 VMware ACEは,リモートやゲスト・パソコンから会社のリソースに安全なアクセスを提供する。パソコン上のデータを保護するために,コピー防止機能,自動暗号化機能を提供する。これらの防御機能により,アプリケーション,データ,システム設定,ファイルの盗難,改ざん,複製が回避される。

 同社のVRM(Virtual Rights Management)技術により,デスクトップ管理者は,ライフサイクルのコントロール,パソコンに格納する企業情報の保護,ITポリシーへの準拠を強化することができる。

 また,情報の漏洩を防ぐために,USBメモリー・デバイス,フロッピ・ドライブ,プリンタといったデバイスのアクセスを遮断するように設定できる。また,時間によって企業ネットワークへのアクセスを制御することもできる。

 同社マーケティング部門担当副社長のMichael Mullany氏は,「同製品が1台のパソコン上で複数の作業環境を安全に共存させる新しいソフト分野を先導するものだ」と述べている。

 VMware ACEは,現在ベータ・テストが実施されている。年内にWindows対応の製品版のリリースが予定されている。価格はリリース時に発表される。同製品とベータ・テストに関する詳細は,同社WWWサイトに記載されている。

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