コンピュータ・セキュリティ関連の業界団体Cyber Security Industry Alliance(CSIA)は,技術系企業や業界団体と協力し,米議会に欧州会議(CE:Council of Europe)の「Convention on Cybercrime」(サイバー犯罪条約)の批准を求める活動を展開する。CSIAが米国時間9月16日に明らかにしたもの。活動には,ASIS International,Business Software Alliance,Information Systems Security Association,Information Technology Association of America,InfraGardが参加する。

 サイバー犯罪は国境を越えて起こるために,既存の法律では対応しきれないという。Convention on Cybercrimeは,この種の犯罪の捜査や起訴を国際的に協力して行うための条約。「同条約はこうした問題を解消し,サイバー犯罪者を告訴する共通の協力関係を推進するために制定した。米国が批准すれば,現在米国のコンピュータ犯罪捜査を妨げている国際協力に対する障害を,極力減らせる」(CSIA)

 米国政府は2001年11月に同条約に調印しており,George W. Bush大統領は議会に対し批准を求めている。

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