米Light Readingの市場調査部門であるHeavy Reading社は,中国における通信機器に関して2つの調査結果を米国時間8月30日に発表した。それによると,欧米の通信機器メーカーによる中国市場への参入の試みが,現地の新興企業の西欧市場への進出を促進する結果になっているという。

 同日発表された2つの調査では,VoIPのソフトスイッチとメディア・ゲートウェイに関して24社を超えるVoIPネットワーク機器メーカーの製品,市場戦略の分析を行なっている。分析された74種類のメディア・ゲートウェイと20種類のソフトスイッチ製品の中には,米Cisco Systems,米Lucent Technologies,カナダNortel Networks,米Alcatelの製品も含まれている。

 同社アナリストのGraham Beniston氏によれば,厳格に管理されている中国の通信市場に参入するために,欧米のベンダーは自社のVoIP製品が中国製の機器と互換性を持つことを示す必要がある。同氏は,この相互運用性こそが,中国の新興企業による欧米の通信事業者への製品の売り込みを促進していると結論付けている。

 その他の調査結果として,アクセス・メディア・ゲートウェイ市場において大規模なベンダーがもっとも優れた製品を提供しているとは限らないことも明らかになった。Alcatel,Cisco,Lucent,Nortel Networks,Siemensのメディア・ゲートウェイは,製品順位付けで高い評価を受けているが,首位にはなれなかった。

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