香港に拠点を置く中国のコングロマリット,Hutchison Whampoa(HWL)は中国の香港で現地時間5月31日,同社が最大の株主である英Hutchison 3G UK(H3G UK)を今後も支援する意向を明らかにした。HWL社がH3G UK社から撤退するという業界の噂を否定したもの。

 H3G UK社は,英国の次世代携帯電話事業者。HWL社マネージング・ディレクタのCanning Fok氏は,「H3G UK社は素晴らしい進歩をみせている。同社の第3世代(3G)ネットワークの性能は申し分なく,携帯電話機の在庫も充分に確保している。リスクが高かった時期は乗り越え,成長期に入ったとみている」と説明した。

 またFok氏は,「サービス利用者が急増しており,売上高が着実に伸びている。8月に業績見通しを上方修正する予定だが,2005年のEBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)で収支トントンの業績を達成できるだろう。また,現金184億ドルと有価証券を保有しており,財政基盤は極めて強固と言える」と述べた。

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