米Symantecは,企業環境で利用するハンドヘルド機向けアンチウイルス・ソフトウエアの新版「Symantec AntiVirus for Handhelds Corporate Edition 3.2」を米国時間4月6日に発表した。企業で利用する「Palm OS」と「Windows Mobile」搭載機の保護管理を容易にする新しい機能を搭載している。

 管理者は,同製品をユーザーのハンドヘルド機器またはスマート・フォンにプッシュ方式でインストールできるため,これら機器をドックで接続したりデスクトップ・パソコンと同期させる必要が無い。また,ITスタッフは最新のアンチウイルス定義を中央のサーバーにダウンロードできるため,自動的にこれらをハンドヘルド機にプッシュ方式でインストールできる。

 米Gartner Dataquestの調査によれば,過去5年間で2000万台を越えるハンドヘルド機が販売されている。しかし,専門家によればウイルス対策が施されているハンドヘルド機は1%に過ぎないという。

 同製品は,既存の企業内セキュリティ・インフラと統合することができ,ウイルス対策情報の一元管理によって管理性が向上する。新しい主な機能は次の通り。

・Mobile Device Managementを介したインストレーション
管理者は,中央のMobile Device Managementを介してインストレーション・ファイルをプッシュ方式でインストールできる。そのため,モバイル機器にインストールするために,デスクトップと同期化する必要が無い。

・Mobile Device Managementによる管理
同製品により,管理者はリモートからモバイル機の設定の変更やロックができる。管理者が作成した設定ファイルは,プッシュ方式でモバイル機にインストールできる。

・Mobile Device Managementを介したアップデート
システム管理者は,最新のアンチウイルス定義ファイルをMobile Device Managementシステムにダウンロードできるため,自動的にこれらをハンドヘルド機にプッシュ・インストールできる。

・設定可能なWireless LiveUpdateサポート
Wireless LiveUpdateを設定することにより,内部サーバーから最新の定義を取り出せるようになった。すでに定義のアップデートに内部のLiveUpdateサーバーを利用している管理者は,同じロケーションから定義をプル方式でインストールするようにモバイル機を設定できる。

 同製品は,現在入手可能になっている。ライセンスおよび再販店に関する情報は,同社WWWサイトに記載されている。

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