米Infonetics Researchは米国時間3月4日に,侵入検出/防止システム(IDS/IPS)製品市場に関する調査結果を発表した。それによると,2003年第4四半期の売上高は1億2000万ドルに達した。第3四半期に市場を牽引した米Cisco Systemsはシェアを縮小し,米Internet Security Systems(ISS)がシェアを大幅に拡大したという。

 市場は2002~2003年にかけて12%成長したが,2003~2004年の成長率はこの2倍になると,Infonetics社主席アナリストのJeff Wilson氏は予測する。また,2007年通期の売上高は8億8800万ドルに達する見通しだ。

 2003年第4四半期の市場をカテゴリ別でみた場合,伝統的なネットワーク・ベースの製品が,売上高全体の57%を占めた。次いで,ホスト・ベースの製品が26%,インライン型ネットワーク・ベースの製品が17%のシェアを占めた。2007年には大きな入れ替わりが起こり,伝統的なネットワーク・ベースの製品が40%,ホスト・ベースが19%,インライン型ネットワーク・ベースが41%になる見込み。

 2003年第4四半期の市場を地域別でみると,北米がIDS製品の売上高全体の58%を創出した。欧州/中東/アフリカ(EMEA)が占める割合は22%,アジア太平洋地域は17%,カリブ
海地域と中南米(CALA)は3%だった。ISS社はEMEAでシェアを急拡大した。

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