米Infonetics Research社は,VPNとファイアウォールのハードウエア/ソフトウエア市場に関する調査結果を米国時間9月3日に発表した。2003年第3四半期における同市場の売上高は7億500万ドルで前期から1%増加した。第4四半期には8億3100万ドルに達するという。同社は,同市場が年平均成長率(CAGR)16%で拡大し,2006年までに42億ドル規模に達すると予測している。

 「同期は,中価格帯のアプライアンスが不振だった。セキュリティ製品とアーキテクチャの変更が続くため,エンド・ユーザーは,製品の購入決定をちゅうちょしている。多くのベンダーが需要は良好だが,販売サイクルが長期化している報告している」(同社主席アナリストのJeff Wilson氏)

 その他の主な調査結果は次の通り。

・同市場においてCisco社が売上高で市場シェアを39.9%獲得して首位に付いた。2位はCheck Point社だった。

・NetScreen社は,もっとも成長が速く同年第1四半期から第2四半期にかけて,同市場全体の売り上げシェアを0.6%伸ばしている。

・同期における世界のアプリケーション層VPNゲートウェイの売上高はわずかに減少して1830万ドルだったが,第4四半期には140%増の4390万ドルに成長する。同製品部門は,年平均成長率105%で成長して2006年までに42億ドル規模に達すると予測される。落ち込みは一時的な問題であり,全体的な低下につながることはないとしている。撤退を余儀なくされているベンダーもいるが,大手ベンダーは,良好な需要と成長を報告している。

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