「電気通信インフラ向け半導体市場で,新たな成長の兆しが見え始めた」。米IDCが米国時間1月23日に,同市場の調査結果を発表したもの。それによると,同市場は2003年に前年比4.5%減を記録したが,2004年は前年に比べ6.2%拡大して37億ドル規模になるという。同社は2003年~2008年の年平均成長率を7.3%と予測し,2008年には50億ドル弱に達するとしている。

 今後の状況について,IDC調査マネージャのSean Lavey氏は「データ・ネットワーキング,アクセス,光通信,音声/モバイル・インフラ分野の一部で設備投資がやや増えることが,過去数年にわたって売上高が減少していた状況から脱する際に市場を下支えする」とみる。「設計にかかる期間とコストを小さくするために,既製アーキテクチャを使用するOEMが増えるので,今後もASSP(特定用途向け標準品)を手がける業者の方が,専用ASIC(特定用途向けIC)を提供する企業より優勢だろう」(同氏)

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