米Transmetaは,組み込み用プロセサ「Crusoe」を搭載するモバイル機器向けに開発ツール「Crusoe Embedded System Development Kit(ESDK)」をリリースした。同社が米国時間1月6日に発表した。同キットは,「Crusoe TM5800」プロセサの評価を行なう参照プラットフォームであるとともに,ハンドヘルド機用OS「Microsoft Windows CE .NET」,「Windows XP Embedded」を搭載するモバイル機器の開発に利用できる。

 ESDKは,認定されたボード・サポート・パッケージ(BSP),Microsoft Windows CE .NET 4.2向けに最適化されたデバイス・ドライバ,ブート・ローダを提供する。

 また,プロセサの電源使用状況をグラフィカルに表示して消費電力を管理する「LongRun Monitor for Windows XP Embedded」を提供する。電源消費を抑えるために電圧とクロック周波数を自動的に調整して,システムのパフォーマンスとバッテリ寿命を柔軟に管理する。そのため,組み込み型ハンドヘルド機器,スマート・ディスプレイ,シン・クライアント,POS,セットトップ・ボックス,その他の消費者向け機器など,高性能で消費電力の低いソリューションの開発に適しているという。

 ESDKで製品開発を行なう顧客のサポートは,Microsoft社のWindows embedded partner(WEP)である米Vibren Technologiesが,システム・インテグレータとして提供する。

 同製品の詳細は,同社Webサイトに記載されている。

 ちなみに,Transmeta社は,1月5日にx86互換のモバイル/組み込み用新型プロセサ「Crusoe TM5700」と「同TM5900」を発表している。いずれも動作周波数は最大1GHzで,大きさは同社の従来製品「同TM5800」の半分という。すでにサンプル品を出荷しており,量産出荷は同月中に開始する。

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