米Transmetaは,動作周波数533MHzと733MHzの「Crusoe TM5800」プロセサを米国時間9月15日,発表した。米Hewlett-Packard(HP)が大企業,政府機関,教育機関用けの新たなシン・クライアント「Compaq t5300」と「同t5500」に採用する。

 Transmeta社マーケティング部門上級バイス・プレジデントのArt Swift氏は,「Crusoeを搭載したHP社製シン・クライアントの製品拡充は,安価で高性能なシン・クライアントへの業界の需要が高まっていることを示している」と説明する。Swift氏によれば,Crusoeは低熱設計のため,冷却ファンが不要となり,非常に小型のきょう体デザインが可能だという。

 HP社のt5300とt5500は,高度なブラウザや,MPEG2およびMPEG4のデジタル・ビデオ・ファイルを処理できる。米メディアの報道(TechWeb)によると,両製品は米MicrosoftのWindows CE .NETを搭載する。t5300は533MHz版Crusoe TM5800,64Mバイトの主記憶とUSBポート4基を装備し,価格は349ドルから。t5500は733MHz版Crusoe TM5800,128Mバイトの主記憶,USBポート4基,パラレル/シリアル・ポート1基を備え,価格は379ドルから。

 ちなみに米IDC調査ディレクタのBob O'Donnell氏によると,「企業向けシン・クライアント市場は年平均22.8%で拡大し,2004年には186万台,2007年には340万台が出荷される見通し」だという。

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