米Oracleと米Hewlett-Packard(HP)は,Linuxクラスタ・サーバーで業界標準の「TPC-Cベンチマーク」で最高記録を達成したと米国時間12月9日に発表した。両社によれば,1分当たりのトランザクション数(tpmC)が100万を超えるハイ・スコアを記録した。

 今回のテストは,4基のItanium 2プロセッサを搭載する「HP Integrity rx5670」の16ノード・クラスタで達成された。OSに「Red Hat Enterprise Linux AS 3.0」,データベースは「Oracle Database 10g」を稼動している。ストレージには,「Modular SAN Array 1000」を含む「HP StorageWorks」を採用した。

 両社によれば,同ベンチマークは,新しい世界記録を達成しただけでなく,スケールアウト(サーバー機の増設による負荷分散と可用性向上)したクラスタ・サーバー構成におけるLinux搭載のサーバーの機能を示すものとなった。

 両社は,先ごろTPC-Cベンチマークのノンクラスタ部門で,1分当たりの100万回を超えるトランザクション数を達成したと発表していた。両社は,1カ月の間にクラスタ部門とノンクラスタ部門の両方で100万tpmCを超える記録を達成したことになる。

 HP Integrity rx5670クラスタは,118万4893.38万tpmCを記録した。1トランザクション当たり5.52ドルというスコアになる。これは,追随するハードウエア・ベンダーの記録よりも50%以上速い。価格でみると30%以上の改善を実現している。

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