Linux普及促進を目指す非営利団体Open Source Development Lab(OSDL)は,米Novellが同団体に加入したことを,米国時間12月9日に発表した。Novell社は,企業向けLinux推進に関する主要な取り組みに参加する。

 Novell社が参加する予定の活動には,Data Center Linux(DCL)のワーキング・グループが含まれる。DCLワーキング・グループは,データ・センターで利用されるLinuxの強化に重点を置く。また,Novell社はデスクトップ・パソコン向けLinuxに関するワーキング・グループの結成にも関心を示しているという。

 なお,Novell社CTO室バイス・プレジデントのJeffrey T. Hawkins氏が,OSDLの役員会に加わる。

 「Linux業界は急激に加速しており,より少ないコストとより優れた管理,そして自由をユーザーに確約する。OSDLに加入することで,Linux業界が多くの課題を乗り越えるための指導的役割を担い,企業のコンピューティング・プラットフォームがLinuxの恩恵を受けられるよう支援する」(Novell社CEO室バイス・チェアマンのChris Stone氏)

 OSDLでCEOを務めるStuart Cohen氏は,「Novell社が,Linux業界のほぼすべての取り組みとOSDLの総体的な使命に,大いに貢献してくれることを期待する」と述べた。

 ちなみにNovell社は今年11月,ドイツのSUSE LINUXを買収する計画を発表している。買収総額は2億1000万ドルで,手続きは2004年1月までに完了する見込み。

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