ドイツのSUSE LINUXは,消費者向けLinuxディストリビューション「SUSE LINUX 9.0 Personal」「同Professional」上でWindows用オフィス・アプリケーションやゲームを利用可能とするソフトウエア,「CrossOver Office」「CrossOver Plugin」など含むCD-ROMパッケージを米国時間11月20日に発表した。

 CrossOver OfficeとCrossOver Pluginは,米Codeweaversのソフトウエア。米MicrosoftのOffice 97/2000アプリケーション(Word,Excel,PowerPoint,Outlook)や,Office XPアプリケーション(Outlookは除く),Visio 2000,米IntuitのQuicken,米Apple ComputerのQuick Time,米Adobe SystemsのPhotoshop 7.0,米IBMのLotus NotesをLinux上で実行できる。

 ゲーム・ユーザー向けには,カナダTransgaming Technologiesの「WineX」を提供する。WineXを使うと,Half-Life:Counter Strike,Diablo 2,EverQuest,Warcraft III,Battlefield 1942,Starcraft,Civilization 3などのプレイが可能となる。さらに米GarageGames製の3次元アーケード・ゲーム「MarbleBlast」も付属する。

 同CD-ROMパッケージについて,SUSE LINUX社米大陸担当ジェネラル・マネージャのHolger Dyroff氏は「(LinuxとWindowsのあいだにある)障壁を壊し,最も総合的な消費者向けLinuxを提供するという当社の方針を改めて示すもの」と説明する。

 同パッケージの価格は39.99ドル。「各ソフトウエアをばらばらに購入すると,おおよそCrossOver Officeが60ドル,CrossOver Pluginが35ドル,WineXが年額60ドル,MarbleBlastが20ドルするので,総額は117ドルを超える。70%以上節約できる計算だ」(同社)

 なお,CrossOver OfficeおよびCrossOver Pluginで利用可能なWindowsアプリケーションについてはCodeweavers社のWebサイトに,WineXで利用可能なゲームについてはTransgaming Technologies社のWebサイトに掲載している。

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