米Hewlett-Packard(HP)は米国時間11月19日に,2003会計年度第4四半期(2003年8月~10月期)の決算を発表した。売上高は199億ドルで,前年同期比10%増,前期比14%増となった。「アナリストの予測である190億ドルを上回った」(HP社)

 会計原則(GAAP)ベースの営業利益は11億ドルで,前年同期と比べ152%,前期と比べ256%増加した。営業利益率は5.4%だった。GAAPベースの希薄化後1株当たり利益は28セントで,前年同期比115%増,前期比180%増となった。

■2003年会計年度第4四半期の業績(前年同期との比較)

                              2003年会計年度    2002年会計年度
                               第4四半期          第4四半期

売上高                          199億ドル            180億ドル
非GAAPベースの営業利益率           7.2%               4.9%
GAAPベースの営業利益率             5.4%               2.4%
非GAAPベース希薄化後EPS          36セント            24セント
GAAPベース希薄化後EPS            28セント            13セント

 事業別にみると,企業向けシステム事業の売上高は前年同期比2%増,前期比10%増の41億ドル。HP社会長兼CEOのCarly Fiorina氏は,「ソフトウエアの売上高や,業務用サーバーとハイエンド・システム『Superdome』の出荷台数が過去最高を記録したほか,急成長を遂げているストレージ分野の業績が極めて好調だった」と説明した。

 サービス事業の売上高は32億ドルで,前年同期および前期と比べ5%増加した。とりわけマネージド・サービスが好調で前年同期と比べ36%成長した。「企業は米IBMに代わる選択肢を当社製品に見出したようだ」(同氏)

 個人向けシステム事業の売上高は60億ドルで,前年同期比19%増,前期比21%増。ノート・パソコンとデスクトップ・パソコンが成長をけん引し,出荷台数がそれぞれ前年同期比53%増,同23%増となった。

 イメージングおよびプリンティング事業の売上高は62億ドルで,前年同期比11%増,前期比19%増。関連サプライ,企業向けハードウエア,家庭向けハードウエアなどが成長を後押しした。

 地域別でみた売上高は,米大陸が前年同期比6%増の92億ドル,欧州が同14%増の76億ドル,アジア太平洋地域が同16%増の22億ドルである。また日本は同5%増の8億3500万ドルで,総売上高の4%を占めた。

 「当期は素晴らしい業績を達成し,合併が正しい決断だったことを証明できた。各事業で黒字を計上したほか,売上高と市場シェアを伸ばすことにも成功した。またコスト削減などの目標も早々に達成し,通期の営業キャッシュ・フローとして60億ドル以上を生みだした」(Fiorina氏)

 なお同社は2004会計年度第1四半期(2003年11月~2004年1月期)の業績予測についても明らかにした。売上高は191億~195億ドルの範囲,非GAAPベースの1株当たり利益は35セントとみる。また,2004会計年通期における非GAAPベースの1株当たり利益は1ドル42セントと見込む。

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