ソフトウエア開発ツール関連の業界団体「Eclipse」は,新しいプロジェクト「Visual Editor Project」の立ち上げを米国時間11月18日に発表した。同プロジェクトは,オープンで拡張可能なユーザー・インタフェースのビルダーとエディタ・プラットフォームの作成と提供を目標とする。Eclipse開発者は,Visual Editorの参照ディストリビューションにより,ソースコードを書き込んでJavaのGUIを構築する必要がなくなる。

 Visual Editor Projectは,Eclipseが対応する一般的なユーザー・インタフェースのフレームワークとプログラミング言語に焦点を当てる。オープンで拡張可能なAPIを確立することにより,企業やオープンソース・プロジェクトによる革新的な製品の提供を支援する。まず,参照GUIビルダは,Java Swing/JFC(Java Foundation Class),SWT(Standard Widget Toolkit)のGUIフレームワークに実装される予定。

 「同プロジェクト自体が,『Java Development Tooling』プロジェクトと『Graphical Editor Framework』によるインフラが無ければ成立しないのと同じように,このプロジェクトが提供するインフラ無くして実現し得ない革新的な技術が開発されるのを期待する」(同プロジェクトのリーダーのDavid Orme氏)

 Eclipseのリーダーである米IBM社は,「Visual Editor for Java」ツールのソースコードをEclipseに提供する。同モジュールは,Swingユーザー・インタフェースにGUIビルダーを与える。IBM社は,同プロジェクトに貢献することにより,GUIクライアントをバックエンドのJ2EEサーバーにリンクさせる商用製品の開発を計画しているという。

 IBM社以外にも,Advanced Systems Concepts社,Instantiations社,Red Hat社もSWTサポートに向けてリソースを提供する。

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