米Newsweek誌が米国時間11月16日に,米Microsoft会長兼チーフ・ソフトウエア・アーキテクト,Bill Gates氏のインタビュー記事の内容を明らかにした。11月24日号(11月17日発売)に掲載の特集「The Next Frontiers:Bill's Next Big Thing(次なるフロンティア:ビルの次の大きな一手)」の内容である。そのなかでGates氏は,Windows OSの次期版「Longhorn」(開発コード名)の機能や,新たな検索システムに対する同社の取り組みなどについて語った。

 同氏によると,Longhornからはファイルや電子メール,アドレス帳などを扱うための特化したシステムがなくなり,スムーズな操作が可能になるという。「写真,音楽,その他プログラムのあいだの行き来が,単一の共通システム上で行えるようになる。これは,新ストレージ・システム『Windows File System』(Win FS:開発コード名)のおかげだ。Longhornのなかでも,最も意欲的で驚くべき進歩になるだろう」(Gates氏)

 また同氏は,WWW検索技術について次のようにコメントしたという。「我々は,多くの先進的なアイデアをWWW用検索エンジンに投入しなかったという失敗を犯した。外部企業に検索サービスを頼っていたことが間違いだった。状況を改善すべき部分は大量にあり,まったく新しい検索システムをお目にかけられるだろう。本来与えるべき優先度を検索システムに割り当ていなかったが,1年前そのことに気付き,現在は取り組みを進めている」(同氏)

 コンピュータ全盛の時代が終わりに近づいているという意見が業界関係者のなかにあることから,Newsweek誌上級編集者のSteven Levy氏はGates氏に対し,Microsoft社とコンピュータ業界がこれから打ち出す新機軸について質問した。「消費者は必要とする技術をすべて入手してしまったのではないか?」という質問にGaete氏は,「景気の周期的な変動と,1990年代後半の大きすぎた幻想の影響で,新たな技術投資に対して保守的な姿勢が強まった。しかし,この先何も目新しいものは出ないというそうした考えは,非常に危険だと思う」と答えたという。

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