米Yahoo!の子会社Overture Servicesは米国時間10月17日に,検索サービスに関する米Microsoftとの提携拡大を明らかにした。米国と英国における有料広告検索サービスの契約期間を2005年6月まで延長する。

 Overture社は,特定のキーワードに応じて検索結果に広告を掲載する有料広告検索サービス「ペイド・プレースメント」を,米国および英国でMSNの検索サイト「MSN Search」に提供する。他の国も,契約対象に含める可能性があるという。

 「Overture社はMSNにとって,重要な検索サービス・プロバイダだ。質の高い検索リスティングをMSNのユーザーに,素晴らしい商機を広告主に提供してきた。相互にとって有利な関係を続けられることを,大変嬉しく思う」(Microsoft社MSN事業部門バイス・プレジデントのChristopher Payne氏)

 Overture社は,同社をYahoo!社が買収することで合意に達したことを7月に発表。10月7日に手続きが完了し,Yahoo!社の子会社となった。米メディアの報道(CNET News.com)によれば,MSNが競争上の理由からOverture社との契約を打ち切るだろうとの憶測が広がっていた。またMicrosoft社は,独自の検索サービスを開発する計画があるという。しかし,「Overture社との提携関係によってMSNにもたらされる収益は,うち捨てるにはあまりに大きい」(MSNの幹部)として,今回の契約更新に至った。

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