米Tech-Economy.orgは,企業と家庭のIT予算について調査した結果を米国時間11月4日に発表した。同調査では,翌月にIT支出を計画しているかどうかを信頼感指数「Technology Consumer Confidence Index(TCCI)」として算出している。それによれば,10月におけるTCCIはすべての分野で上昇している。企業と家庭をあわせた全体のTCCIは1.52(9月は1.13)だった。企業TCCIは1.73(同1.46),家庭TCCIは-0.18(同-0.25)だった。

 家庭のTCCIレベルは,過去6カ月で着実に上昇しており,同年1月以来の最高レベルに達した。米Conference Boardが報告した一般的な製品を対象とした消費者信頼感指数(CB-CCI)も家庭部門のTCCIと似た傾向をみせている。

 信頼感指数でもっとも大きく伸びた企業部門で,前月から30ポイントの上昇となった。これは,企業によるITプロフェッショナル採用の増加予定を反映している。ホリデー・シーズンにかけて,求職市場に有利に働くと考えられる。10月は米金融市場において浮き沈みがみられたが,全体的な傾向としては景気の上向きを示している。多くのアナリストは,経済回復は途切れ途切れだが確実に進行中だと認めている。

 家庭のTCCIは,引き続きマイナス・レベルだが前月から改善しており,同年4月から連続して上昇している。ハードウエアとソフトウエアへの支出予定は5%増加している。回答者の50%が10月にハードウエアとソフトウエアの購入を計画していた。この割合は,過去6カ月で20%増加している。

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