米Yahoo!が米国時間10月8日，2003年第3四半期の決算を発表した。売上高は3億5680万ドルで，前年同期の2億4880万ドルから43％成長した。純利益は6530万ドル（1株当たり利益は10セント）で，前年同期の純利益2890万ドル（希薄化後の1株当たり利益は5セント）から増益となった。
当期の営業利益は8350万ドルで，前年同期の2950万ドルから大幅に伸びた。償却費用を除いた場合の営業利益は1億1650万ドル。前年同期は5920万ドルだった。なお当期の営業キャッシュ・フローは1億3550万ドルで，前年同期の7230万ドルから増加した。
事業別にみると，マーケティング・サービスの売上高は2億4510万ドルで，前年同期と比べ48％も増加した。検索ベースの有料広告サービスによる売上高と，米国以外の地域における売上高が成長をけん引した。会費による収入は7940万ドルで前年同期比38％増，リスティングによる収入は3240万ドルで同26％増加となった。
Yahoo!社会長兼CEOのTerry Semel氏は，「マーケティング・サービス，会費およびリスティングによる収入が前年同期と比べ2ケタ成長を実現し，バランスのよい安定した業績を達成できた」と説明した。
米メディア（CNET News.com）によると，Yahoo!社の黒字決算は今回で連続6期目である。同社はオンライン広告業務の不調で，2001年に一時売上高が落ち込んだが，米Overtureと提携し，現在急速に成長している検索サービスに注力することで持ち直したという。なおYahoo!社は10月7日，Overture社の買収手続きを完了した。
またYahoo!社は，2003年第4四半期と通期の見通しについても明らかにした。4四半期の売上高は，4億6200万～5億200万ドルの範囲，通期の売上高は14億2300万～14億6300万ドルの範囲とみる。
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