米Yahoo!が米国時間4月9日,2003年第1四半期の決算を発表した。売上高は2億8290万ドルで,前年同期の1億9270万ドルから47%増加した。純利益は4670万ドル(希薄化後の1株当たり利益は8セント)。前年同期は純損失5360万ドル(希薄化後の1株当たり損失は9セント)を計上していた。
また,当期のEBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)は8410万ドルで,前年同期の1880万ドルから348%も増加した。
「昨年に引き続き,安定した成長と好業績を達成できたのは,当社がサービス品質,革新性,顧客サービスに重点を置いたからだ」,とYahoo!社CEOの Terry Semel氏は説明する。「また当期はとりわけ,マーケティング・サービス事業や,個人ユーザーや企業ユーザー向けの会費制サービスが強い伸びを示した」(同氏)
営業利益は5500万ドルで,前年同期の営業損失420万ドルから大幅な黒字転換を果たした。Yahoo!社はこの好業績を,「コストを前年比16%増に抑え,売上高を急伸できたため」と説明した。
事業別にみると,マーケティング・サービスの売上高は前年同期比38%増の1億9000万ドル。会費による収入は6370万ドルで同61%増加。リスティングによる収入は2930万ドルで同89%増となった。
ちなみにYahoo!社は,2002年1月より米財務会計基準書(FAS)142号を適用している。
Yahoo!社CFOのSusan Decker氏は,「好調な2003年第1四半期の業績や,米Inktomiの買収がもたらす新たな収益などを考慮して,2003年通期の売上高とEBITDAを上方修正する予定だ」と語っている。
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