米Akamai Technologiesは米国時間9月19日,米国国立海洋大気管理局(NOAA)が同社のWWWコンテンツ配信サービス「EdgeSuite」を導入したと発表した。NOAAが前週末にEdgeSuiteサービスの利用を開始してから,NOAAのWWWサイトは1時間当たり900万件以上のアクセスを処理できたという。アクセス数が多かったのは米国東部を襲ったハリケーンIsabelの影響。同サイトの通常時のアクセス数は平均で1日180万件という。

 NOAAではWWWサイト「NOAA.gov」を通じて気象情報や研究結果,各種ツールを提供し,米国住民向けに危険な天候の予報や注意報を流している。「危険な天候に備えてもらうため,重要な情報を米国住民に配信しており,そのなかで中心的な位置付けのNOAA.govは常に完全な状態で運用する必要がある。Akamai社のサービスを利用することで,情報アクセスの需要が高まっても対応できる」(NOAA CIOオフィスIT/電気通信業務担当ディレクタのGary Falk氏)という。

 EdgeSuiteは,それぞれのWWWサイト訪問者に適した地点からコンポーネントを配信してWWWページを構成し,動的コンテンツの生成や配信を行う。「現在のようにIT予算が厳しい状況でも,EdgeSuiteサービスを利用すれば,企業や政府組織は当社のネットワークを通じて重要度の高いWWWインフラを経済的に拡張できる」(同社)

◎関連記事
米Akamaiの2003年Q1決算,前期比3.4%増収で赤字を縮小
米アカマイ,コンテンツのパフォーマンス向上で米AOLと提携拡大
米アカマイ,米アップルの映画予告編視聴サイトにプラットフォームとコンテンツ配信サービスを提供
米アカマイと米パブリック・インタラクティブが放送業界向けストリーミング・サービスを50社以上に提供中
米BEAと米アカマイ,Webアプリの配信支援で提携
米アカマイ,米コンパックにコンテンツ配信技術をライセンス供与
英C&W,米アカマイと関連企業をパケット・ルーティング技術の特許侵害で提訴
「2003年のコンテンツ配信サービス市場は前年比約20%成長の見込み」,米調査

[発表資料へ]