米PeopleSoftは,米Oracleに対する訴訟の拡大を米国時間8月12日明らかにした。「PeopleSoft社とその顧客の関係を破壊しようとするなど,Oracle社経営陣が引き続き行っている不当な事業慣習に関する新たな事実」(PeopleSoft社)を含めた修正訴状を,カリフォルニア州アラメダ郡の上位裁判所に提出したという。

 PeopleSoft社は,Oracle社がPeopleSoft社製品のサポートについて意図的に誤った認識を顧客に植え付けるキャンペーンを行っていると主張。また,PeopleSoft社の合併相手である米J.D. Edwardsの顧客にも干渉したとしている。

 またPeopleSoft社は,J.D. Edwards社の買収手続き完了にともない,両社による対Oracle社の訴訟を1件にまとめる意向を明らかにした。J.D. Edwards社が他の裁判所で起こしていた訴訟は取り下げる。

 PeopleSoft社は,J.D. Edwards社のすべての発行済み普通株式を対象とした買付を6月18日に開始,7月17日に期限を迎えた。PeopleSoft社の7月28日の報告によると,買付対象となったJ.D. Edwards社の株式は最終的に1億475万4894株で,買付金額はJ.D. Edwards社の株式1株につき14ドル7384セント。

 一方,PeopleSoft社の敵対的買収を進めているOracle社は8月8日,PeopleSoft社株式の公開買付期限をニューヨーク時間8月15日24時から9月19日24時に延期することを発表している。期限の延長は今回が3度目である。買付金額は1株当たり19ドル50セント。ちなみにOracle社は8月8日時点で,3770万8208株のPeopleSoft社株式を買い付けたという。なおOracle社は,「(PeopleSoft社を買収した場合)今後10年以上はPeopleSoft社製品のサポートを継続する」と述べている。

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[発表資料(PeopleSoft社のプレス・リリース)]
[発表資料(Oracle社のプレス・リリース)]