プライバシ関連のコンサルティング会社米ePrivacy Groupと米Ponemon Instituteは,スパムに対する消費者意識調査の結果を米国時間7月23日に発表した。調査結果によれば,消費者はスパム撲滅に向けて政府がより積極的に関わることを望んでいる。74%が連邦法の制定を支持しており,59%がスパマーは罰則を受けるべきだと考えていることが明らかになった。調査は,米国の成人1090名を対象にスパムの定義と撲滅させるためのアイデアを尋ねたもの。
同調査により,米連邦取引委委員会がセールス電話を阻止するために制定した「Do-Not-Call」のように,「Do-Not-Spam」法令の要望が高いことが明らかになった。同法令は,Do-Not-Callリストに登録された電話番号へのセールス電話を禁止するもの。スパムに対してもこのようなリストが求められている。
望まない電子メールを処理するために,36%は1日10~30分,39%はそれ以上の時間を費やしている。スパマーの罰則は,消費者保護法によって行なうべきと80%が答えたのに対し,スパマーのISP告訴に賛成したのは43%だけだった。
その他の明らかになった主な結果は次の通り
・大半の消費者は,スパムの送信を止めさせるために,スパマーを告訴する権利を含め,連邦法の制定と法的罰則を支持している。スパマーに対しては,民事訴訟がもっとも有効だと考えられている。79%はスパムを禁止または規制する法律を望んでおり,74%は連邦法によるDo-Not-Spamリストの作成を望んでいる。州レベルのアンチスパム・アクションよりも連邦法の立法への支持の方が高い。
・フィルタリングや受信拒否通知の仕組みなど,望まない電子メールを防ぐために現在採用されているソリューションはうまく機能していない。電子メール送信リストからの削除を依頼したことがあるのは34%で,37%は依頼したことがないと回答した。依頼したことがない人の40%は,この仕組みを信じていないと回答している。また,38%は依頼しても効果がなかったと回答している。また,スパマーに自分の電子メール・アドレスを確認できる手段を与えるため,オプトアウトを利用していないという。信頼できる独立した機関が送信リストからの削除手続きを行なえば,オプトアウトをより信用できるようになると47%が答えている。
・多くの消費者は,電子メール受信希望の有無ではなく,送信者との関係と電子メールの種類によってスパムを定義している。
「同調査の結果より,法案制定への客観的な支持が明らかになった。法令は,規制監督と最良事項への準拠を促進する業界プログラムを通じて,電子メール・マーケッタの信頼性を増加させるものである」(ePrivacy Groupの社長兼CEOのVincent Schiavone氏)
「商用電子メールにおいて証明可能なアイデンティティの欠如は,消費者にとって大きな問題であることは明らかだ。この媒体における信用を復活させるために,信頼性を増すための新しいツールが緊急に必要とされている」(ePrivacy Groupのプライバシ担当主任のRay Everett-Church氏)
同調査結果は,Do-Not-Spamリストの作成を可能にするSPAM ACT(Stop Pornography and Abusive Marketing Act:ポルノグラフィと不正マーケティング防止)」法案を提唱するCharles Schumer上院議員が召集した会見にて発表された。
米連邦取引委委員会は,使用される電子メール・アドレスの数が膨大であり,頻繁に電子メール・アドレスが変更されるため,Do-Not-Spamリストの追跡は難しいと主張している。また,全米規模のDo-Not-Spamリストのセキュリティ管理は難しく,スパマーが悪用することで,より多くのスパムが送信されるのを懸念しているという。
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