米Apple Computerは,Macintosh向け高速Webブラウザの最新ベータ版「Safari Beta 2」を米国時間4月14日に発表した。同社によれば,今年1月7日にベータ版を無償公開して以来,200万人を越えるMacユーザーがSafariをダウンロードしているという。

 同ブラウザは,ツール・バーにGoogleの検索キーワード入力欄を組み込んでいるほか,検索結果やWebサイトのトップ・ページにボタン操作1つで戻れる「SnapBack」機能を備える。また,ブックマークの保存や整理方法を刷新し,ポップアップ広告ウインドウの自動遮断機能を提供している。

 最新版では,ナビゲーション・タブを使って,1つのウインドウ上で複数のWebページの切り替えができるオプションを提供している。また,アドレス帳や以前Webフォームで登録した名前,住所,郵便番号,電子メール・アドレス,その他の情報を使って容易にWebフォームに自動的に記入できるAutoFill機能も備える。その他にも「Mac OS X Keychain」に保存しているユーザー名とパスワードを自動的に記入するオプションも提供している。

 最新のベータ版では,個人情報を保護するために「Reset Safari」機能をオプションとして提供している。この機能は,閲覧履歴の削除,キャッシュのクリア,ダウンロード・ウインドウのクリア,クッキーの削除,Googleの検索キーワードの削除,保存された名前,パスワード,その他のAutoFillテキストの削除を実行する。同機能により,公共のコンピュータを使用した際に,個人情報を保護することができる。

 その他にもNetscape,Mozillaのブックマークのインポート,AppleScriptのサポート,標準ブラウザとの互換性などを強化するとともに,日本語,仏語,独語のサポートも追加している。また,Konquerorオープンソース・プロジェクトからのKHTMLをベースにしたレンダリング・エンジンを採用している。

 「Safari Beta 2」は,Apple社のWebサイト(http://www.apple.com/safari)から無償でダウンロードできる。ブラウザを使用するにはMac OS X version 10.2 (「Jaguar」)が必要。Apple社ではMac OS X v10.2.3以降を推奨している。英語,日本語,仏語,独語版が用意されている。Safariの最終版は2003年後半にリリースする予定。

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