米AT&T Wirelessが,2002年第4四半期の決算を米国時間1月28日に発表した。同期におけるサービスの売上げ高は,前年同期から15.3%増加して37億3800万ドルを記録した。1株当たりの損失は,前年同期の48セントに対して,同期は5セントだった。この損失には,Alaska Native Wirelessとの契約修正に関連した経費の1億800万ドルも含まれている。

 通年の売上げ高は,前年から15.6%増の144億8300万ドルだった。この結果は,2002年2月15日に買収したTeleCorp PCSの業績も反映している。

 同期のEBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)は,9億1900万ドルだった。売上高が経費を上回った結果,前年同期から38%増加した。通年のEBITDAは,第3四半期に記録されたライセンス侵害による13億ドルの影響を除いて,38億3900万ドルだった。前年から23.3%の増加になった。

 「景気低迷と業界全体に渡る停滞の中で,売上高とEBITDAの目標達成に成功した。WorldComからの顧客の移行が終了し,70万人の顧客が追加された」(同社の会長兼CEOのJohn Zeglis氏)。

 「通年でも,売上高の成長,EBITDA,顧客の追加で目標を達成できた。施設支出が予測をやや下回った」(同氏)

 サービスからの売上高は,前年同期の32億4100万ドルから15.3%増の37億3800万ドルになった。通年では,サービスの売上高が前年から15.4%増の144億8300万ドルだった。サービスの売上は,加入者の増加からも影響を受けている。

 同四半期の売上総高は40億4700万ドルで前年から14.7%増加した。通年では,前年から14.8%増加して156億3100万ドルだった。ARPU(利用者1人当たりの月間利用料)は,前年から1.3%落ちている。通年では,ARPUが60.20ドルで前年の62.60ドルから3.8%低下している。

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