米Sun Microsystemsが新製品,パートナーシップを通じてLinux,オープンソースに付加価値を与える

 米Sun Microsystemsは,同社のx86サーバー市場への拡張をサポートする幅広いLinux対応製品,プログラム,業界賞の受賞などを,米国時間1月22日に発表した。

 「世界の企業は,Linuxの価値を活用したいと考えている。Sunはこれまで以上にLinux,x86サーバー,デスクトップ市場に製品を投入し,パートナーシップ,プログラムを組んでいる。Linuxは,Sunに成長のチャンスをもたらす。そのため,引き続き『Sun ONE』製品と『Mad Hatter』プロジェクトの両方を通して,Linuxで動作するエンタープライズ級のソフトウエアを作成して行く予定である」(同社の執行副社長のJonathan Schwartz氏)

 同日発表された主な項目は次の通り。

・Linuxで動作するSun ONEソフトの新製品:
 Linuxに対応するSun ONEソフトの新製品として,「Sun ONE Application Server 7」,「Sun ONE Directory Server 5.1 on Linux」を発表。同社は,これまでに7つのLinux対応のSun ONE製品を提供してきた。これには「Sun ONE Web Server 6」,「Sun ONE Active Server Pages」,「Sun ONE Studio 4」,「Sun ONE Grid Engine」,「Sun ONE Grid Engine,Enterprise Edition」が含まれる。

・年内にLinuxサポートが予定されているSun ONE製品:
 Linuxへの対応が予定されているSun ONE製品は「Sun ONE Portal Server」,「Sun ONE Identity Server」,「Sun ONE Calendar Server」,「Sun ONE Messaging Server」など。

・オープンソース・コミュニティへの新しい貢献:
 オープンソースの「Grid Engine Project」に同社の「Grid Engine Portal」ポートレットで貢献。

・「Sun ONE Evolution Connector」:
 米Ximian社と共同で,LinuxとSolaris搭載のデスクトップ・ユーザー向けに「Sun ONE Evolution Connector」を発表。オープンで低コストのコミュニケーションとコラボレーションを実現する。同製品により,LinuxとSolarisをベースとするSun ONEユーザーが,容易にWindowsベースのユーザーとコラボレーションできるようになる。

・Linux上でテストが終了したサーバーとデスクトップ向けJava技術:
 Java 2 Standard Edition(J2SE),Java 2, Enterprise Edition(J2EE),J2EE v 1.4,Java Web Services Developer Pack(Java WSDP),Jini Starter Kit(JSK)。

・Linuxデスクトップ「Mad Hatter」:
 SunのLinuxデスクトップ・ソリューション。ベータ版は今春,一般に向けたリリースは夏を予定している。

・業界で評価を受ける「Sun LX50」:
 ソフトとアプリケーションがプリインストールされたエンタプライズ級の低コストなシステム。Linux Magazine誌の5段階評価で4.5点,New Architect Magazine誌で4点を獲得。また,先ごろ,「LinuxWorld Enterprise Evolution Award」を受賞している。

 同社のオープンソースへの参加とその他のオープンソース・プロジェクトへの貢献リストの詳細は,WWWサイトに記載されている。

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