米Sun Microsystemsが米国時間2月15日に,分散リソース管理(DRM)ソフトウエア「Sun Grid Engine」とWebサービスのフレームワーク「Sun Open Net Environment(Sun ONE)」の統合について明らかにした。グリッド・コンピューティングおよびオンデマンド・サービスに向ける。これにより,DRM機能とSun ONEのサービスにWWW経由でアクセス可能となる。

 Sun Grid Engineは,クラスタ・グリッド/キャンパス・グリッド向けDRMツール。グリッド内の演算リソースを管理し,CPUの稼働率を最大にするという。「DRMツールとオンデマンド・サービスを統合することで,演算リソースの集中管理が可能になり,処理済みデータに対するアクセスを改善できる。その結果,生産性とROI(投資回収率)を高められる」(Sun社)

 Sun ONEとGrid Engineは「iPlanet Portal Server」を使用し,Sun ONEとグリッド・コンピューティングのサービスに対し,オンデマンドで遠隔地から安全/透過的にアクセスできるようにする。グリッド・コンピューティングで処理したデータに,WWWベースのGUIから簡単にアクセスできるという。

 「全世界に数1000あるグリッドで,16万以上のCPUがGrid Engineを使って管理されている」(Sun社)

 なお同社は,WWWサイトで同ソフトウエアを無償提供している。

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