米Sun Microsystemsが米国時間6月3日に,ポータル・サーバー・ソリューションの新版「Sun ONE Portal Server 6」を発表した。同ソリューションを使うことで,企業ポータル向けセキュリティ機能などを単一の管理コンソールから制御できるようになり,作業の効率を向上できる,としている。

 Sun ONE Portal Serverには,「Sun ONE Identity Server」を組み込んでいる。これにより,「WWWに対するシングル・サイン・オン,ポリシー/アクセス制御,サービスのプロビジョニング,ユーザー管理の統一といった認証管理機能を統合した」(Sun社)

 Sun ONE Portal Server 6は,同社の「Sun ONE」だけでなく,他社のJava 2 Platform, Enterprise Edition(J2EE)アプリケーション・サーバーにも対応する。これについてSun社は,米BEA Systemsの「WebLogic」と米IBMの「WebSphere」への対応計画を明らかにしている。またOSについては,参照プラットフォームである同社の「Solaris」に加え,LinuxとWindows 2000上でも動作可能にするという。

 Sun社Sun ONEミドルウエア製品担当上級副社長のStuart Wells氏は,「Sun ONE Portal Serverの中心的な機能として認証管理機能を提供することで,安全/拡張可能で柔軟性のあるポータルを求めている顧客の要望に応える」と説明する。「Sun ONE Portal Serverを導入することで,大きなROI(投資回収)が得られる。将来のサービス・オン・デマンド導入に対する準備にもなる」(同氏)

 Sun ONE Portal Server 6の一般販売は,2002年8月を予定する。Sun ONE,WebLogic,WebSphereへの対応は,2002年末の予定。WindowsおよびLinux版は,2003年前半に提供する。各製品の価格は,一般販売の開始時に発表する予定。

 またSun社は同日,以下の28社の独立系ソフトウエア・ベンダー(ISV)がSun ONE Portal Serverへの支持を表明したことを明らかにした。

 Actuate,Bowstreet,Broad Daylight,Citrix,D2K,Divine,Documentum,FatWire,Halcyon Monitoring Solutions,HNC Software(Blaze Advisor from HNC),Interwoven,Kivera,LogicLibrary,NewsEdge,Open Text,PiroNet NDH,Prophecy International,RSA Security,Screaming Media,Tarantella,T4 Consulting Group (T4CG),TogetherSoft,Vignette,Vuico (NTTソフト),Wokup!,Xacct Technologies,Yahoo!,YellowBrix。

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[発表資料(Sun ONE Portal Server 6の発表)]
[発表資料(ISV 28社の支持)]