米AOL Time Warnerが米国時間12月3日,AOL(America Online)事業の業績予測について明らかにした。2003年通年は,総売上高が前年に比べ横ばい,広告/販売の売上高は40~50%減少する見込みという。

 同社では「広告/販売の大幅減収にも関わらず総売上高を維持できる」と説明する。「2003年には全世界で会員収入が確実に増加するので,広告/販売の減収を相殺できる」(同社)という。なおEBITDA(利子,税金,減価償却費控除前利益)は前年比15~25%減となる見込み。

 「2003年が変革の年となることは間違いない。当社は,将来の強力な基盤を構築するための事業計画をすでに完成させている。この計画により,2004年の初めには再び確実なEBITDAの成長を実現できるはずだ」(同社CFOのWayne Pace氏)

 またAOL Time Warner社は,2002年通年の業績予測についても明らかにした。先に発表していた予測に変わりがないという。同社は先の発表で,総売上高が88億~90億ドル,広告/販売売上高が15億~16億ドル,EBITDAは17億~18億ドルの後半とする予測を明らかにしていた。すなわち総売上高の前年比伸び率は5~8%,EBITDAは同5~9%の前半となる。

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