無線LAN機器ベンダー大手の米Proxim社は,公衆スペース市場向けに無線LANアクセス・ポイントを提供することでスウェーデンのEricsson社と提携した。Proxim社が米国時間10月24日に発表した。

 Ericsson社は,公衆ホットスポット向けMobile Operator Wireless LANソリューションにProxim社のデュアル・スロットを装備したアクセス・ポイント「ORiNOCO AP-2000」を採用する。Ericsson社の同ソリューションにより,通信事業者は既存の第2世代および第3世代モバイル事業に無線LANを統合可能となる。このソリューションでは,まずアクセス・ポイントを802.11bに対応させ,後に802.11aや802.11gのような技術に対応させていく。

 この提携では,無線LANとGSM/UMTS技術を利用する。より多くのアプリケーションを企業ユーザー,また後に一般ユーザーに提供するために,通信事業者はデータ通信用により広い帯域幅を必要としている。公衆無線LANサービスにより,通信事業者は企業に高速データ・アクセスとデータ転送サービスの提供が可能になり,モバイル社員の無線LANサービスの利用増加に対応できる。

 また,提携のもとに両社は共同で公衆無線LANアクセス用にSIMベースの認証を開発する。これは,認証の手段としてSIMカードを利用することにより,ユーサーが携帯電話を介して公衆無線LANに安全にアクセスできるようにすることを目的としている。これには,Proxim社の802.1x APセキュリティと合わせて,GSM向けにSIM Extensible Authentication Protocol(EAP-SIM)とUMTS向けにKey Agreement Protocol(EAP-AKA)を利用する。

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