米IBM社と米Clear Technologies社が,Webベースの顧客関係管理(CRM)ソリューション「C2 CRM」の提供で戦略的提携関係に入った。両社が米国時間9月26日に発表した。両社の技術を組み合わせ,北米の卸売流通,生産業者,サービス産業の中規模市場をターゲットにする。

 「C2 CRM」は,中規模市場における企業の効率,顧客ロイヤルティの強化,販売促進,ビジネス工程の改良,マーケティング効果の増強を支援する。Webを介して企業の誰もがアクセスできる。そのため,ユーザーは好機を最大限に利用して顧客満足度を高めるために重要な情報に即座にアクセスできる。

 両社の技術を統合したソリューションは,企業全体に迅速に実装できるとともに,ユーザーの適用を促進するために最低限のトレーニングしか必要ないように設計されている。Webベースの30モジュールで構成されるCRMソリューションは,クライアントの要件に合わせてカスタマイズされる。両社は即座に実装でき,企業の成長に従って適切に拡張できる包括的なモジュラ型のソリューションの提供を狙っている。

 契約のもと,両社は共同でIBM社の「eServer iSeries」,「同pSeries」,「同xSeries」ハードウエア・プラットフォーム上に搭載したC2,関連オペレーティング・システム,ストレージ・デバイス,そしてWebSphere,Lotus,DB2データベース・ソフトウエアを含むIBM社のミドルウエア技術のマーケティングを行う。両社とともに関連ビジネス・パートナは,C2ユーザーに対してコンサルティング,カスタマイゼーション,インテグレーション・サービスを提供する。

 ちなみに,技術アナリストは,この先10年間で北米における同市場のCRMソフトウエアへの支出が400億ドルを越えると予測している。

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