フランスAlcatelの子会社であるGenesys Telecommunications Laboratories社が,米国時間7月30日に,顧客コンタクト管理向けに音声自動応答機能を提供する新しいソリューション「Genesys Voice Portal」を発表した。同社がInternational Call Center Management Conference(ICCM)にて明らかにしたもの。同製品は,Telera社の「Voice Web Application Platform」をベースとしており,企業が経済効率に優れた音声セルフサービスを顧客に提供し,必要な場合にはシームレスに顧客をエージェントにつなげることができる。

 勘定残高,資金の振り替え,資料請求,フライト状態の確認,製品の発注,サービスのスケジューリングなど,幅広い自動応答に向けたソリューションである。顧客サービスとコンタクト・センターの運営コストを抑えながら,顧客の満足度を増加させ,売り上げを伸ばすことを狙う。

 Voice XMLとその他のWeb標準を利用したGenesys Voice Portalの主な特徴は次の通り。

・自然な音声のコマンドにより情報へのアクセスを週7日,1日24時間提供することにより顧客満足度を向上させる

・音声のセルフサービスとエージェントのアシスト・サービスの組み合わせることで,エージェント・コストを削減

・プロプラエタリ技術ではなくWebアプリケーションを使用することによりアプリケーション開発コストを低下させる

・標準的な既製製品を利用することにより,スタートアップと運営コストを削減

・複数の音声処理インフラとWebインフラに対する費用を不要とする

 顧客に音声認識やパーソナライズしたダイアログなどのより高度な音声アプリケーション機能を提供することにより,同製品は,より多くの電話をセルフサービスで完了させることができる,としている。業界のデータによれば,セルフサービスのトランザクションのコストは,1通話につき平均2ドル以下だが,エージェント・アシスタンスの平均コストは,1通話につき6ドル以上という結果が出ている。

 「企業は顧客の満足度を増加させながら全体的なビジネス目標をサポートする顧客コンタクト管理のソリューションを求めている。同製品は,それぞれのコーラーに対して適切なパーソナライズしたサービスを提供し,もっとも経済効率に優れた方法で顧客の対話ニーズに応えることができる」(同社の技術担当主任のLaurent Philonenko氏)

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