米BEA Systems社は新しく結成される「OASIS Web Services Security Technical Committee」の設立メンバーとなることを米国時間7月25日に明らかにした。OASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards)はXML関連の標準化団体であり,BEAもメンバーとして参加している。同社は,他の業界メンバーとともに,企業顧客向けに安全なWebサービスの相互運用性を実現するためのセキュリティ問題に取り組む。

 同社は,OASISに同社のセキュリティに関する知識をもたらし,WS-Security仕様の機能拡張と標準化を目的として,他の技術グループ・メンバーと協力する。WS-Security仕様は,SOAPの標準セットの拡張,Webサービス・アプリケーションが取り扱うデータの機密性や完全性の確保に使用されるメッセージ・ヘッダを定義するもの。

 「セキュリティは,顧客にとって常に重要な問題であるため,BEAは製品にアーキテクチャ・レベルでセキュリティを組み込むながら,最新のセキュリティ標準を厳守している。WS-Security標準の発展により,Webサービスの安全な相互運用性の実現という目標をサポートしたい」(OASISの役員に選出されたBEAのEdward Cobb氏)

 同社は,OASIS以外にもIT価値と生産性を向上させるための標準を作成するために,Java Community Process,WS-I,W3C,その他有力な標準化団体に参加している。

 新しく設立された「OASIS Web Services Security Technical Committee」に関する詳細は, 同委員会サイトに記載されている。

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