電力線搬送(PLC)技術を使ったデータ通信機器を手がける米Phonex Broadband社が,新しい電力線ネットワーク機器「NeverWire 14 QX-201」を米国時間7月23日に発表した。同製品は「HomePlug 1.0」に準拠しており,標準的な電力配線では使用されていない帯域幅を利用する。
同製品により,複数のコンピュータを保有する企業や家庭ユーザーは,既存の電力配線を利用して,データ転送速度が14Mビット/秒のEthernetネットワークを即座に構築できる。ユーザーは,高速インターネット・アクセスの共有,プリンタなどの周辺機器の共有,ユーザー間でのインタラクティブなネットワーク・ゲームの利用などが可能となる。
本体はモデム程度の大きさで,電源プラグとRJ-45 Ethernetジャックが付いている。既設のコンセントに電源プラグを差し込んで,RJ-45ジャックをコンピューターかハブに接続すれば,ユーザーはすぐに14MバイトのEthernetネットワークを利用できる。ソフトウエア・ドライバは不要。MacintoshとWindows PCの両方をサポートする。
同製品の使われ方として最もポピュラーなものの一つが,コンピュータと家庭内の別の場所にあるケーブルまたはDSLモデムとの接続である。これは,PCの設定を多少変更するだけで実現できる。
ユーザーは,単一の電力線ネットワークにつきNeverWireを16ユニットまで使うことができる。1つのユニットには,無制限数のコンピュータやモデム,プリンタなどを接続できる。価格は1ユニットあたり129ドル。同社および小売販売ディーラーから購入できる。
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